税理士が解説する わかりやすい相続税と贈与税

その財産、うっかりスルーしてない?遺言書に書き忘れがちなモノ一覧!

「遺言書を作ったからこれで安心!」と思っているあなた。

ちょっと待ってください!

実は、遺言書には書き忘れがちな財産がいくつもあります。

これを見逃すと、いざ相続のときに「あれ?これ誰がもらうの?」なんてことになりかねません。

今回は、遺言書に書き忘れやすい財産をわかりやすく紹介します。

意外と見落としがちなものばかりなので、チェックしてみてくださいね!


デジタル資産(SNSやネットバンキングなど)

最近では、現金や不動産だけでなく、デジタル資産も重要な財産となっています。

たとえば、ネットバンキングの口座や、SNSアカウント(Facebook、Twitter、Instagramなど)、オンラインストレージ(Google DriveやDropboxなど)のデータも立派な財産です。

これらのアカウントやデータは、パスワードやアクセス情報が必要です。

もし、遺言書にその情報を残していないと、相続人がアクセスできずに困ってしまうことに・・・。 

SNSアカウントの扱いについても、今後は遺言書に書いておくのが賢明です。

アドバイス:こうした情報は、別途「デジタル資産一覧」として、紙に書き残しておきましょう。


車やバイク

家や預金だけが相続の対象ではありません。車やバイクも立派な財産です。

これらも遺言書に記載し忘れることが多いため、特に注意が必要です。

例えば、車を持っている場合、「誰に渡すのか」「処分してもらうのか」など、しっかりと指示を記載しておくことが大切です。

もし、車が高価なものだったり、特別な思い入れがあれば、その旨を遺言書にしっかり記載しましょう。

アドバイス:車の名義変更や処分方法についても、具体的に指示を加えておくと親切です。


ペット

最近では、ペットも「家族の一員」と考える方が増えています。

もし自分が亡くなった後、ペットがどうなるか心配ですよね。

遺言書にペットの飼い主を指定したり、ペットの世話をしてくれる人を指名したりしておくと、相続人が決める手間を省けます。

また、ペットに必要な医療費や生活費を指定することもできます。

アドバイス:ペットの世話を頼む人と、その費用負担についても遺言書に記載しておくと、万が一の事態でも安心です。


貴金属や骨董品

貴金属(指輪やネックレスなど)や骨董品も、相続においてよく忘れられる財産です。

これらは感情的な価値が高いこともあり、相続の際には気をつけるべきです。

特に、「これは長女が好きだろう」とか「この時計は父と一緒に買ったものだから長男に」といったように、感情的な価値を加味した分配を考えている場合には、遺言書にしっかり記載しておくべきです。

アドバイス:物理的に小さいものは、「貴金属リスト」や「骨董品リスト」を作成して、遺言書に添付するのも一つの方法です。


貯金口座や投資信託

貯金口座や投資信託も忘れがちな財産です。

特に、通帳や証書をどこに保管しているかがわからない場合、相続人は手続きに時間がかかります。

定期預金や証券など、特別な手続きが必要な場合もあるので、どこに何があるかを明記しておくことが大切です。

アドバイス:口座番号や証券番号、銀行名などを記載した「財産リスト」を作成して遺言書に添付しておきましょう。


未使用のポイントやギフトカード

意外かもしれませんが、未使用のポイントやギフトカードも立派な財産です。

家電量販店やオンラインショップのポイント、百貨店のギフトカードなどは、知らず知らずのうちにたまっていることがあります。

これらも相続の際に誰に渡すかを決めておくと、スムーズに行えるでしょう。

アドバイス:ギフトカードやポイントは、具体的に誰に渡すかを指定して、管理しているカードやアカウント情報を遺言書に書き添えておきましょう。


まとめ:チェックリストで安心を!

今回は、遺言書に書き忘れがちな財産をいくつかご紹介しました。

思いがけない財産もあるので、遺言書を書く際は、リストを作って確認するのがポイントです。

特にデジタル資産やペットなど、最近注目されている項目を忘れずに記載しておきましょう。

少し手間はかかりますが、しっかりと準備しておけば、相続後のトラブルを防ぐことができます。

これで、家族や大切な人に負担をかけることなく、心おきなく「ありがとう」と言える準備が整いますね!


さて、次回のコラムテーマは「遺言書を見つけてしまったら?」という内容です!